In 2024

2024 Collection

日常の穏やかなひと時を感じる

家具の思いやりに触れて、時間をもぐる

家具とは家にあり私達の生活をより快適にしてくれるツールであるとともに、取り繕わないありのままの私達を優しく受け止めてくれる存在です。

生活において便利なアイテムが加速度的に普及し、“時短”や“ながら”が暮らしの当たり前になった今。余裕を持つ時間が生まれてもあれもこれもと予定を詰め込んで、慌ただしい毎日を過ごしていないでしょうか。

スマートに時間を送る中で、あえて目的を持たずに迎える時間を持つ。家具に触れることで心身共にゆったりと落ち着き、その瞬間にめぐる感覚に集中する。

スマートホーム化すると家事がラクになってその分楽しい時間が生まれたり、大切な家族やペットを見守れたりとメリットもたくさんあります。しかし、便利さだけを追求するのではなく、不便なものの中にも益があるのでは?という視点で考えてみると、豊かでバランスのいい家づくりにつながるはずです。

加速度的にスマートになる暮らしは私達は時間の余裕があるように感じながらもその使い方次第では忙しくなってしまっているのではないでしょうか?

Slow

2024年、FUJIFURNITUREに新たなリクライニングチェアが誕生しました。
身体をゆったり安心して預けられるハイバック仕様やボリューム感のあるクッションに、軽やかさを感じさせる成形合板のフレームやすっきりとした後ろ姿が合わさって、どんな空間にもソフトに溶け込むデザインに仕上げられています。
座角などのサイズ設定はこれまで開発してきたFUJIFURNITUREのリクライニングチェアを継承しつつも、座り心地の追及のために充填材の構成の見直しや、メンテナンスをしながら長くご使用いただけるようなカバーリング機能、ノックダウン仕様の採用など、これまでにないリクライニングチェアを実現するために新しい試みが詰め込まれています。

Slow Spec

Concept of ” Slow “

「身近にある美しいものや景色に心を震わされる瞬間、時の流れがいつもよりゆっくり感じられる。

年齢を重ねるごとに月日の流れは早く感じるようになる。
10歳の1年、20歳の1年、40歳の1年は同じ1年ではあるものの、体感時間は大きく異なる。
どんなに年を重ねても今この瞬間を深く潜り込むような感覚に充実感があったら生きているという時間を得られるのだと思う。

僕たちは流れていくスピードが加速するたびに何かを見落としているのかもしれない。

何かふと立ち止まれる空間を作りたいと思うのはこういうことだったのかもしれない。」

Director’s Message

心地よい時間を存分に楽しむためには、その座り心地だけでなく見た目の満足度も重要です。
Slowはフレームがブラック塗装とクリア塗装の2種類、肘天はウォールナット材とオーク材からお好きな組み合わせをお選びいただけます。
また、Slowは肘天を含めフレームが全てノックダウン仕様であるため、修理や交換が必要な際に、ドライバーのみでパーツをそれぞれに分解することが可能です。長く美しく使用できるロングライフデザインです。

座った際に自然と手が伸びる肘天は無垢材をふんだんに削り出しています。単調な部分は一切なく、肘全体が絶妙に変化するような緩やかな曲面で仕上げられており、どの部分に触れても心地よいと感じさせてくれます。
特に、肘前部分は立ち座りの際にまるで手が吸い付くような曲面に設定されています。握り込むと指に沿う木の温もりは、リクライニングチェアで過ごす時間がより穏やかになるこだわりの一つです。

ハイバックチェアは身体をしっかり受け止めてくれる安心感がある一方で、どうしても物理的に存在感が出てしまいます。Slowは成型合板を使用したフレームとの調和をとるために、背面から視覚的に重さを感じさせる要素を可能な限りそぎ落としました。
これまでのリクライニングチェアは張仕上げの際に背面中央部分にファスナーを使用してきましたが、Slowはそのファスナーを使用せずに仕上げられています。張仕上げは家具づくりの中でも一段と技術を要される工程であり、ファスナーを使用することで安定した品質を保ってきました。Slowは背の上部がシェル状に張り出しており、張仕上げには更なるテクニックが必要とされます。特に張仕上げが難しい形状に加えてファスナーが無い仕様の実現は、FUJIFURNITUREがこれまで培ってきた技術力の証明に繋がります。
また、背面にはファスナーや縫い目による分割がなく一続きにしていることで、重さや堅さを感じさせる要素となるような線がありません。妥協しない座り心地を保ちながら、とことん軽やかさを追求しています。

穏やかな時間をゆったりと寛ぐために、座り心地ではなく寝心地という観点で設定を施した、身体を優しく受け止めてくれるSlow。
背と座のクッションにはFUJIFURNITUREのリクライニングチェアでは初となるフェザークッションを採用しました。フェザーにはシリコンフィルが混合されているため、柔らかさの中にも適度な反発性を兼ね備えています。
日々の体調によって「丁度いい」ポジションは変化するものです。背枠上部が前面に張り出しているため、どのような位置に頭を預けてもクッションのズレなどの不快感がなく心地よい体勢で寛ぐことができます。
リクライニングチェアが包むように身体に馴染み、柔らかさと安心感がまどろみを誘います。

無段階リクライニングシートのため、お好みの角度でお座りいただけます。
レバー操作と体重移動で動くリクライニング機能は無段階調整のため、心地よいと感じた時にレバーから手を離すだけで座背角を100°~130°の間で固定することが出来ます。
リクライニングの操作レバーは座面下の存在感を感じさせない所に配置し、さらに座の側面も無骨なリクライニング機構を可能な限り感じさせないように仕上げました。
機能性を確保しながらも、見た目の心地よさにとことんこだわったデザインです。

development story

Slowの原案のベースはFUJI FURNITUREが長年培った技術と革新的なデザイン性から生まれた、Rauhaシリーズ。 一日一日を大切にし、自分の大切な時間を過ごせる居場所にして欲しいというコンセプトのもと、漂う空気感がインテリア空間に心地よく溶け込み、望んでいた暮らしや日常に寄り添ってほしいという願いが込められています。

Slowにおける最大の特徴は成型合板によるフレームと無垢材を削り出した肘天のコントラスト。成型合板の軽やかさと無垢材の重厚感と木材が持つ素材感を最大限に活かし、それぞれの特徴をお互いが相乗効果を生むようにデティールにこだわりデザインに落とし込まれています。

職人による手加工により作られた肘天は、3Dスキャナーで取り込んで曲面の成り立ちを図面化し、デザイナーの意図と相違が無いか確認しました。単調さが一切ない複雑な曲面は、手加工を元に機械加工のための図面に落とし込んでいます。

肘天の洗練された心地よいラインは、NC機械による機械加工で施しています。曲面を仕上げるにあたり、通常であれば形状刃で単一曲面を削り出しますが、複雑な曲面で構成されているためボール状の刃物を用いて時間をかけて削り出しています。一方で、職人による研磨仕上げの手間が掛からないほど機械加工による安定した削り出しができるため、単一曲面との量産時間に違いがありません。これまでと同様の時間で高い品質を保つ生産体制です。

Slow
・パーソナルとしての基本設定はRauhaシリーズを継承
・新しくカバーリング機能とフェザーを使用するなどアップデートされた仕様へと変化
・スツールと合わせた時の心地よい寝心地をベースに充填剤の設定しました。
しっかりと身体をさえつつも包み込まれるような感覚を再現。
充填剤にシリコンフィルを混合させフェザーを取り入れることで包み込まれるような感覚を再現。
シリコンフィルを混合させることでへたりを防ぎ、長く美しく保ってくれます。
・枕部分のバックパネルはクションを巻き込むような形状をしており、頭をどんな位置で預けても
ズレや落ち込むことなく安定して受け止めてくれます。
・カバーリング仕様を採用することで日頃のメンテナンスが
カバーリングしやすい??(マジックテープ少なくした音対策)
・フレームはクリア塗装とブラック塗装の2色展開
・肘天は無垢材を使用しており、成型の軽やかさと無垢材の重厚感のコントラストがその存在感を高めてくれます。
・肘天を含めフレームはノックダウン仕様となっているため、パーツ交換を可能としておりロングライフに寄り添います。

Novo

21型があり様々な組合せで見せ方が広がるNovoのソファは、脚の低いロータイプと奥行が100㎜深い奥行ワイド仕様が追加となり、総計84型にバリエーションがひろがりました。更にソファでの過ごす時間を充実させるために2024年にマチ付きピロークッションとヘッドレストが追加されました。

Accessory Spec

Gusseted pillow cushion

新しく追加となったマチ付きプロ―クッションは、既存のマチ付きピロークション(O01410Z/20Z/30Z)に比べ、100㎜高くなり、厚みも70㎜アップしました。
サイズは間口が580㎜と750㎜の2タイプありお好みに合わせてお選びいただけます。

クッションは羽毛と玉綿が50:50で混合されており、フェザーの沈み込むような柔らかさと玉綿の適度な弾力性が相まり、身体を預けた時の心地よさを存分に感じることができます。

Headrest

ヘッドレストはマチ付きピロークッションと合わせて使用することで、お互いのポテンシャルを最大限に引き出すことが出来ます。

これまでのヘッドレストは金具をソファ本体と背クッションの間に差し込むタイプだったため、Novoのようなソファ本体と背クッションが一体となったタイプにはヘッドレストを使用することができませんでした。
固定方法を一新したヘッドレストは、サポート部分をソファの背のトップにセットし、座クッションの下に※※※マチ※※※を敷き込むことでズレを防止する仕様に進化しました。
固定する為の金具を使用していないので、使用しない時は※※※マチ※※※を丸めてコンパクトにすることも可能です。

Owl

2021年の発売からわずか3年、たくさんのお客様に愛されているOwlシリーズ。鳥が空へ羽ばたく瞬間の力強く、綺麗で、でもどこか儚げな印象はそのままに、ゆったりとした座り心地のチェアです。今やダイニングセットの常連になりつつあるOwlシリーズからこの度、Newアイテムが登場します。

通常のタイプよりも間口を50mm広くとったワイドタイプとして、アームチェアとアームレスチェアの2アイテムを展開します。より多くのお客様に愛されるような、ゆとりのあるサイズ感で寛ぎのひとときを演出します。

Owl Spec

Owlシリーズの誕生から月日が経ったことで、チェアのサイズバリエーションが求められるようになり、シリーズの生みの親である鈴木 一司デザイナーにワイド仕様のサイズ設定を依頼しました。当初はレギュラータイプとワイドタイプの奥行は同じまま間口を50mm広げる想定でしたが、背当たりの良さを求めてレギュラータイプの円弧をオフセットした形状を採用しました。

レギュラータイプを隣に並べても見た目や座り心地の調和がとれた一脚です。どちらの仕様もフレームは共通のためシートとアームの高さはそのままに、背座部分の寸法のみを調節しています。見た目の統一感がありながらも家族一人ひとりが心地よいと感じられる暮らしを可能にします。

FUJI FURNITUREでは塗装色と張地をお好みのものにお選びいただけます。マテリアルの組み合わせによりシャープな印象から温かみのある印象まで理想の空間へと近づけることができます。

Hybrid Table

持続可能な未来に向けて、サスティナブルやSDGsといった環境に対する行動が日常の様々な場面で取り入れられていることが多くなりました。近年、世界ではサスティナブルやSDGsの先を行く概念としてリジェネレーションという考え方が注目されています。サスティナブルの主な目的は、現状を維持することであり、リジェネレーションは、再生や回復を目的としており環境にとってプラスとなる取組みを行うことが重要とされています。
FUJIFURNITURE製品の素材のメインである木材は、原木から製品になるのは約3割程度と言われています。環境に対する負荷を減らすためには、その3割を無駄なく使う、または3割を有効に使う取り組みが必要です。
FUJIFURNITEREでは、これまですべて無垢材で製作していたテーブルの天板の芯材にゴムランバーを使用することでウォールナット材やオーク材などの希少価値の高い材料の使用量を抑えたハイブリットテーブルを開発しました。

Hybrid Table Spec

樹液をゴム製品の材料としているゴムの木は、年数とともに採取できる樹液の量が徐々に少なくなり、伐採後は処分されてしまいます。
伐採後の木材は、処分されることなく集成材(ゴムランバー)などに再利用されており、近年ではエコ素材として注目を集めています。
エコ素材の利用と希少価値の高い材料の使用量低減を目指したハイブリッドテーブルでは環境負荷の低減を目指します。